イチ押し!LiveUpCapsulesの主宰に突撃インタビュー 

 

人物紹介
村田裕子
(LiveUpCapsules主宰)

 

 

中等学校のクラブ活動にて演劇と出会い、大学卒業後、LiveUpCapsules 旗揚げ。
団体全作品の、作・演出を行う。

演劇との出逢いは?
中学一年生の時に観劇した夢の遊眠社第43回公演『ゼンダ城の虜-苔むす僕らが嬰児の夜』を最前列で観劇したことが出逢い。
演劇部へ入部し、演劇人生が始まり・続き現在に至ります。

劇団を立ち上げたきっかけは?
身近な先輩が劇団を立ち上げていて、自然な流れでそういうものだと感じていた。

劇団名の由来は?作風について教えてください
たびたび聞かれるのですが
団体を作るぞ!と思っていて、ある朝起きた時に思い浮かんだ言葉なんです(笑)
後付けの由来としては“はじけるような、勢いのある”
劇団を立ち上げて最初の10年間はファンタジーの作品を作っていました。その後、一年の活動休止を経て、現在の時代・歴史ものに移行しました。
人はいつでも頑張ろうとしていて、その時その時の“生きている人”を今後も描いていきたい。
こういう人が実際にいたんだ!こんなことが実際にあったんだ!という逸話を見つけるとそれらをお芝居にはせずには居られないようになってきました。
作品を作るうえで俳優に求め、大切にしていることは?
キャッチボールを大切にできる人ですかね。
台詞の受け答え、の奥の何かを私は見たいな、と思っています。
そういうことは、生まれてくる感情をどう皆で繋げていけるかなのかと。
感じて動くから感動っていうんですもんね。
役者さんを尊敬しています。
   
今後の展望は?
作っている作品が、多方向に客席を置く舞台を継続して行っているため、昔は青山円形劇場でやりたかったんですよ~。。
いつか本を書き下ろしたい、なんてことをしてみたいです。
あと、やはり本を残したい。役者とやりながら作るということは今後も変わらないと思うんですが…海外にも作品をもっていけるようになりたいです。
※舞台写真:撮影 佐藤太志朗(office道々楽者)
舞台を拝見した感想
実在した人物を描くにあたりどういった視点からその人物を捉えるのか、ということがとても重要だと思っている。
書物から読み取れるその先、に何を思い、どう膨らませるのか。
この作品は、渋沢栄一氏が時代と社会の中で、多くの出逢った人たちとどのように接し“生きてきたのか”ということを入れ替わり立ち代わり訪れる人たちとのやり取りから浮かび上がらせ、渋沢氏の飄々とした振る舞いの中にある上品さと共に、人柄・思考が垣間見れる面白さがあった。脇を固める個性豊かな俳優陣の熱量も素晴らしく、その時代を生きてきた男たちの縮図がそこにあったように思える。
王子でこの作品を上演したことは、作品が持つエネルギーをより高めていた。終演後、ロビーから飛鳥山を眺め、過去から現在の時の流れを思うととても感慨深いものがあった。
作品対して欲を言えば、素敵な俳優陣が揃っていたからこそ、もう少しひとりひとりを際立たせてほしかったからこその若干の物足りなさ、男芝居ならではの重厚さも含め、今後の作品でそういったものに出逢えることを心から楽しみにしたい。